ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第5601547号:「ココ麺」、指定商品:第30類の各商品は、

 

(1)登録第2478613号商標
(2)登録第5561613号商標

 

 四角形内の上部及び下部をピンク地で表し、白地の中央部に「Coco」の欧文字及び感嘆符「!」を太字で表したもの

 

(3)登録第5561614号商標

 

 「Coco」の欧文字及び感嘆符「!」を太字で表したもの

 

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2012-024351号)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「構成各文字は、同じ書体で、かつ、等間隔で外観上まとまりよく一体に表されているものであるから、その構成全体をもって、一体不可分のものとして認識し把握されるとみるのが自然であり、また、構成全体から生じる「ココメン」の称呼も、4音と比較的短く、よどみなく一連に称呼し得るものである。」

 

 また、

 

「これに接する取引者、需要者が、殊更「麺」の文字を捨象し、「ココ」の文字部分のみをもって取引に資するとみなければならない事情も見いだせないものである。  」

 

 さらに、

 

「全体として何らかの意味を有するものではない。」

 

 よって、

 

「構成文字全体に相応して「ココメン」の称呼のみを生じるものであり、特定の語義を有さない造語と認められるものである。」

 

 一方、引用商標の

 

「構成中「Coco」の文字部分は、「ココヤシの木、ココヤシの実」を意味する英語(新コンサイス英和辞典(第2版))であるから、引用商標からは、「ココ」の称呼及び「ココヤシの木」及び「ココヤシの実」の観念が生じるとみるのが相当である。」

 

 

 そこで、両者を対比すると、外観は、

 

「明確に相違するものである。」

 

 称呼においては、

 

「本願商標からは、「ココメン」の称呼が生じ、引用商標からは、「ココ」の称呼を生じるものであるから、「メン」の音の有無に差異を有するものであって、この差異音の有無の相違は、両称呼全体に与える影響が大きく、両商標は、称呼上明確に区別できるものである。」

 

 観念については、

 

「本願商標は、特定の語義を有しない造語であるのに対し、引用商標は、「ココヤシの木」及び「ココヤシの実」の観念を生じるものであるから、それぞれ相紛れるおそれはないものとみるのが相当である。」

 

 

 よって、両者は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標であるとされました。

 

 

 今回は、商標の一体性の有無が問題となりました。

 

 「ココ麺」から「麺」の文字を除いて、「ココ」の文字部分のみをもって取引に資するかどうかは、そのような事情が見いだせない場合には、一体であるとされます。

 

 造語の場合でも、一体感を持たせることが、真似とは言わせないツボになります。

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