ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第5511582号:「エコトク」、指定役務:第35類「リサイクル品又は中古品としての遊戯用器具の売買契約の締結の媒介又は取次ぎ 」は、

 

 登録第5157619号商標:上段の左側には、青色により「(エコロジーの略)環境に配慮すること。」を意味する「エコ」の片仮名と右側にこれより大きく、赤色により、にんべんの上部に1枚の葉の図形を配して、図案化したぎょうにんべんを表してなる、「もうけること。利益。」を意味する「得」(以下、単に「得」という。)の文字及び「。」を配した構成で、

 

 下段は、緑色で、「(エコロジーの略)環境に配慮すること。」の意味を有する「ECO」の文字及び「利益。利得。もうけ。」の意味を有する英語「GAIN」の文字(以上「広辞苑第六版」)を「&」の記号で連結し横一連に「ECO & GAIN」の文字を書してなる構成。

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2011-025334号)が請求されました。

 

 審判では、この商標は「「エコトク」の片仮名を標準文字で表してなるから、これより「エコトク」の称呼を生ずるものであるが、特定の語義を有しない造語といえるものであるから、観念を生ずるものとはいえない。 」とされました。

 

 一方、引用商標は、「上段の「エコ得」の文字と下段の「ECO & GAIN」の文字を表してなるから、全体から「エコトクエコアンドゲイン」の一連の称呼を生ずるものであるが、両文字は、文字の大きさ、色及び種類が異なることから、構成上分離して看取されるものである。」とされ、

 

「そうとすれば、引用商標は、上段の「エコ得」の文字部分が、独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであるから、該文字部分から単に「エコトク」の称呼をも生ずるものであり、そして、「環境に配慮し利益を得ること」程の意味合いを容易に看取させるものであるから、「環境に配慮し利益を得ること」程の観念を生ずるものである。」とされました。

 

 そこで、両者の類否を検討すると、

 

「両商標は、前記のとおり、構成全体の外観において、判然と区別し得る顕著な差異を有するものである。」

 

「そして、本願商標は、観念を生じないものであるが、引用商標の「エコ得」の文字からは「環境に配慮し利益を得ること」、「ECO & GAIN」の文字からは「環境に配慮することと利益」程の観念を生ずるものであるから、観念において区別し得る差異を有するものである。」として、

 

「そうとすれば、両商標は、「エコトク」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観において顕著な差異を有するものであり、観念において本願商標からは、特定の観念が生じないことから、引用商標を連想、想起することはなく、本願商標及び引用商標がそれぞれの指定役務に使用されたとしても、取引者、需要者の間において、役務の出所について誤認混同を生ずるおそれはないものと認められる。」

 

 として、両者は非類似であると判断されました。

 

 

 今回は、「エコトク」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観において顕著な差異を有するとして、非類似とされました。

 

 称呼が共通する場合、その他の要因によって類似とされたり非類似とされたりと判断が分かれます。

 

 できるだけ称呼も異ならせることができればいいのですが、難しい場合には、今回のように外観を思いっきり異ならせるなどの工夫が必要です。

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