登録第6516951号:「Fi:ne」、指定商品:第1類の「製造工程用洗浄剤」の商標は、

 

 登録第5361180号商標:地球儀様の円図形の中央に「ファイン」の片仮名が記された帯状の図形と、当該円図形内で帯状の図形の上部に動物を擬人化した
図形が配されてなる構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2021-007193)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は、辞書等に掲載のない語であって、特定の意味合いを想起させることのない、一種の造語として認識し、把握されるものである。」

 

そして、

 

「その構成中の「:」(コロン)は、「欧文句読点の一つ。」(広辞苑)であって、文の切れ目や文中の意味の切れ目などに添える符号であることから、当該符号の前後に配されている「Fi」及び「ne」の文字のそれぞれに相応した称呼が生ずるものと認められる。」

 

 そうすると、

 

「当該文字からは、それぞれ「フィ」と「ネ」の称呼を生ずるから、」

 

「全体としては「フィネ」の称呼を生じるというのが相当である。」

 

そうすると、

 

「その構成文字に相応して「フィネ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。」

 

一方、引用商標の

 

「文字部分である「ファイン」は、「美しく立派なさま。見事なさま。」(前掲書)の意味を有する語である。」

 

また、

 

「構成中の図形部分からは、特定の称呼及び観念は生じないものである。」

 

そうすると、

 

「その構成中の文字部分に相応した「ファイン」の称呼を生じ、「美しく立派なさま。見事なさま。」の観念を生じるものである。」

 

そこで、両者を対比すると、

 

「両者の全体の構成はそれぞれ上記(1)及び(2)のとおりであり、その構成全体で比較した場合には、図形の有無という顕著な差異があり、また、両者の文字部分だけを比較しても、文字種及び構成文字も明らかに相違するものであるから、」

 

「両者は、外観上、見誤るおそれはなく、判然と区別することができるものである。」

 

また、両者の称呼は

 

「構成音及び構成音数が明らかに相違することから、両者は聞き誤るおそれはなく、称呼上、明瞭に聴別し得るものである。」

 

そして、

 

「本願商標は、特定の観念を生じないのに対し、引用商標は「美しく立派なさま。見事なさま。」の観念を生じるものであるから、両者は、観念上、相紛れるおそれはないものである。」

 

 したがって、

 

「外観において判然と区別することができ、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれはないから、」

 

 非類似の商標と判断されました。

 

 

 今回は、構成の一部が引用商標と共通の商標の類似が問題となりました。

 

 一部が共通していても、外観、称呼、観念が異なれば非類似になります。

 

 相違点を創ることが真似とは言わせないツボになります。

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