ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6464869号:「SillHa」、指定商品:第9類の各商品の商標は、

 

 登録第5917134号商標:「SIRUHA」

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2021-003236)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は、辞書等に載録のない語であって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語と認められるものである。」

 

そして、

 

「欧文字からなる造語の場合は、我が国で一般に普及した英語又はローマ字の読みに倣って称呼されるとみるのが自然である。

 

 そうすると、

 

「その構成文字に相応して「シルハ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 一方、引用商標の

 

「文字は、辞書等に載録のない語であって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語と認められるものである。」

 

 そうすると、

 

「その構成文字に相応して「シルハ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 そこで両者を対比すると、

 

「外観においては、1文字目及び5文字目において「S」及び「H」の文字を共通にするものの、その他の構成文字が相違し、かつ、小文字と大文字の表記の差異を有するものであって、」

 

「これらの差異が、6文字という比較的短い文字構成である両者においては、外観全体から受ける視覚的印象に与える影響は少なくなく、両者を隔離的に観察しても、外観上、明確に区別できるものである。」

 

 称呼については、

 

「「シルハ」の称呼を共通にするものである。」

 

 観念については、

 

「いずれも特定の観念を生じないものであるから、比較することができないものである。」

 

 そうすると、

 

「「シルハ」の称呼を共通にし、観念においては、比較することができないとしても、外観において明確に区別できるものであるから、」

 

 非類似の商標と判断されました。

 

 

 今回は、称呼が共通する商標との類似が問題となりました。

 

 称呼が共通していても、外観や観念で明確に識別できる場合には非類似になることがあります。

 

 外観や観念を異ならせることが真似とは言わせないツボになります。

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