ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6403708号:「SCIFILM」、指定商品:第9,17類の各商品の商標は、

 

 登録第5385264号商標:「SCI」

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2020-017235)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標は、

 

「同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で、外観上まとまりよく一連一体に表されており、その構成全体から生じる「エスシーアイフィルム」の称呼も、格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。」

 

 そして、

 

「「FILM」の文字部分が、「薄い膜、写真フィルム、映画、包装フィルム」等の意味を有する英語であるとしても、」

 

「上記構成及び称呼からすれば、取引者、需要者は、本願商標の構成全体をもって、一体不可分のものとして認識し、把握するとみるのが相当である。」

 

 さらに、

 

「「SCI」の文字部分のみが取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情は見いだせない。」

 

 したがって、

 

「「SCI」の文字部分を分離抽出」して認識することはない、として非類似の商標と判断されました。

 

 

 今回は、商標の一部が共通する商標との類似が問題となりました。

 

 商標の一部が共通していても、その部分のみ抽出されるような認識がされなければ非類似になります。

 

 まとまりある構成にすることが真似とは言わせないツボになります。

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