ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6374726号:「ミラテク」、指定商品役務:第35,42類の各役務の商標は、

 

 登録第4444559号商標:

 

 「株式会社」の漢字を横書きし、その右側に、当該漢字よりやや大きく太字で「ミラテック」の片仮名を横書きしてなる構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2020-009020)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の文字は、

 

「辞書等に成語として掲載されていないものであって、特定の意味合いを有するものとして認識されているような事情も見いだせないものであることからすれば、一種の造語として認識されるというべきものであるから、その構成文字に相応して、「ミラテク」の称呼を生じ、また、特定の観念は生じないものである。」

 

 一方、引用商標の

 

「「株式会社」の文字は、会社の種類を表したものにすぎず、役務の出所識別標識としての機能を果たすものではない。]

 

 

 そうすると、

 

「「ミラテック」の片仮名部分を要部として抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。」

 

 また、

 

「商号を表記したものであるところ、その構成全体から特定の観念は生じないものであり、要部である「ミラテック」の片仮名についても、辞書等に成語として掲載されていないものであって、特定の意味合いを有するものとして認識されているような事情も見いだせないものであることからすれば、一種の造語として認識されるというべきものであるから、これより特定の観念を生じないものである。」

 

 そうすると、

 

「その構成文字に相応して、「カブシキガイシャミラテック」及び「ミラテック」の称呼が生じ、また、特定の観念を生じないものである。」

 

 そこで、両者を比較すると、全体の外観は、

 

「その構成態様において明らかな差異を有するものである。」

 

 また、「ミラテク」と「ミラテック」とを比較すると、

 

「3文字目の「テ」の後に「ッ」の片仮名の有無の差異を有し、この差異が、4文字と5文字という比較的短い文字構成からなる両者の外観の視覚的印象に与える影響は小さいものとはいえないから、両者は判然と区別し得るものである。」

 

 称呼は、

 

「3音目において促音を伴うか否かの差異を有し、その促音の有無の差異が、比較的短い音構成よりなる両称呼において、全体の音調、音感に及ぼす影響は小さいものとはいえず、両商標をそれぞれ一連に称呼するときは、その語調、語感が異なり、互いに聞き誤るおそれのないものというのが相当である。」

 

 観念は、

 

「両者はいずれも特定の観念を生じないものであるから比較できないものである。」

 

 そうすると、

 

「観念において比較できないものの、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、」

 

 非類似の商標と判断されました。

 

 

 今回は、商標の一部が共通する商標の類似が問題となりました。

 

 商標の一部が共通していても、外観や称呼、観念で識別できるものであれば、互いに非類似となります。

 

 短い構成としつつ少しでも異ならせることが真似とは言わせないツボになります。

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