登録第6302599号:「TAISHO」、指定役務:第35,44類の各役務の商標は、
登録第1665067号商標、登録第5886019号商標:「大将」
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2019-015539)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この商標は
「その構成文字に相応して「タイショー」の称呼を生じるものである。また、「TAISHO」の欧文字は一般的な英和辞書等に載録のない一種の造語であるから、特定の観念は生じないというのが相当である。」
一方、引用商標の
「文字は、「全軍または一軍を指揮統率する者」の意味を有する語(岩波書店「広辞苑第七版」)として知られているものであるから、その構成文字に相応して「タイショウ」の称呼を生じ、「全軍または一軍を指揮統率する者」の観念が生じるものである。」
そこで、両者を比較すると、
「本願商標は「TAISHO」の欧文字を横書きしてなり、引用商標は「大将」の漢字を横書き又は縦書きしてなるものであって、文字種の相違によって、構成全体から受ける印象が異なるものであり、両商標は、外観上、明確に区別し得るものである。」
称呼は、
「本願商標からは、その構成文字に相応して「タイショー」の称呼が生じ、引用商標からは、その構成文字に相応して「タイショウ」の称呼が生じるものであるところ、相違する「ー」の音と「ウ」の音は、明瞭に聴別し難いものであるから、両商標は称呼において類似するものである。」
観念においては、
「本願商標から特定の観念が生じないのに対し、引用商標は「全軍または一軍を指揮統率する者」の観念を生じるものであるから、両商標は観念において紛れるおそれはない。」
そうすると、
「称呼において類似するとしても、観念において紛れるおそれがなく、外観において明らかな差異を有するものであるから、」
非類似の商標と判断されました。
今回は、称呼が共通する商標の類否が問題となりました。
称呼が共通していても、外観や観念が異なる場合は全体として非類似になる場合があります。
外観や観念を異ならせることが真似とは言わせないツボになります。
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