ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6257189号:「ECLiNA」、指定役務:第3類の「化粧品,せっけん類,つや出し剤,歯磨き,香料,薫料」の商標は、

 

 登録第4475496号商標:「ecolina」

 

 とそれぞれ類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2020-001562)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は,辞書類に載録された既成語とは認められないものであるから,特定の語義を有しない一種の造語として理解されるものである。」

 

 したがって、

 

「その構成文字に相応して,「エクリナ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。」

 

 一方、引用商標の

 

「文字は,辞書類に載録された既成語とは認められないものであるから,特定の語義を有しない一種の造語として理解されるものである。」

 

 したがって、

 

「その構成文字に相応して,「エコリナ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。」

 

 そこで両者を比較すると、外観においては、

 

「「o」の文字の有無及び大文字と小文字の組合せと小文字のみからなる差異を有するものであるから,両者の外観全体の視覚的印象に与える影響は大きく,外観上,相紛れるおそれはない。」

 

 称呼については、

 

「第2音において,「ク」と「コ」の差異を有するものであり,このような差異は,それぞれ4音という短い音構成からなる両称呼に及ぼす影響は少なくなく,両商標をそれぞれ一連に称呼するときは,その語調,語感が異なり,称呼において相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。」

 

 観念については、

 

「いずれも特定の観念を生じないものであるから,比較することができない。」

 

 として、相紛れるおそれのない非類似の商標とされました。

 

 

 今回は、称呼の一部が共通すると思える商標の類否が問題となりました。

 

 称呼の一部が共通していても、全体構成が短い場合には違いが目立ち非類似になる場合があります。

 

 一部でも異ならせることが真似とは言わせないツボになります。

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