ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6248890号:「SUI」、指定役務:第35,43,45類の各役務の商標は、

 

(1)登録第5654579号商標:「粋」

 

(1)登録第5866816号商標:「萃」

 

(1)登録第6031612号商標:赤色円図形内に「粋」の文字を白抜きで表してなる構成

 

 とそれぞれ類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2019-006933)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は、一般的な辞書等には載録がなく、特定の意味合いを有する語として知られているとも認められないものであるから、一種の造語として理解されるとみるのが相当である。」

 

 そうすると、

 

「その構成文字に相応して「エスユーアイ」及びローマ字読みの「スイ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 一方、引用商標1の

 

「文字は、「気持や身なりのさっぱりとあかぬけしていて、しかも色気をもっていること。人情の表裏に通じ、特に遊里・遊興に関して精通していること。」や、「すぐれたもの。人情に通じ、ものわかりのよいこと。」(株式会社岩波書店広辞苑第六版)の意味を有し、当該文字に応じて「イキ」及び「スイ」の称呼が生じるものである。」

 

 そうすると、

 

「「イキ」及び「スイ」の称呼が生じ、「気持や身なりのさっぱりとあかぬけしていて、しかも色気をもっていること。」や「すぐれたもの。」の観念を生じるものである。」

 

 引用商標2の

 

「文字は、「よりあつまる。あつめる。あつまり。」(株式会社岩波書店広辞苑第六版)の意味を有し、当該文字に応じて「スイ」の称呼を生じるものである。」

 

 そうすると、

 

「「スイ」の称呼が生じ、「よりあつまる。」等の観念を生じるものである。」

 

 また、引用商標3の

 

「文字は、上記アのとおり、「気持や身なりのさっぱりとあかぬけしていて、しかも色気をもっていること。人情の表裏に通じ、特に遊里・遊興に関して精通していること。」や、「すぐれたもの。人情に通じ、ものわかりのよいこと。」(株式会社岩波書店広辞苑第六版)の意味を有するものであり、当該文字に応じて「イキ」及び「スイ」の称呼が生じるものである。」

 

 そうすると、

 

「「イキ」及び「スイ」の称呼が生じ、「気持や身なりのさっぱりとあかぬけしていて、しかも色気をもっていること。」や「すぐれたもの。」の観念を生じるものである。」

 

 そこでこれらを比較すると、

 

「外観においては、本願商標が欧文字3文字からなるのに対し、引用各商標はそれぞれ漢字1文字又は漢字1文字を図案化した構成よりなるものであり、その構成文字や文字数が明らかに相違するから、外観上、明確に区別できるものである。」

 

 称呼については、

 

「「スイ」の称呼は、引用各商標から生じる「スイ」の称呼と同一である。」

 

 観念については、

 

「本願商標からは特定の観念を生じず、引用商標1及び引用商標3からは「気持や身なりのさっぱりとあかぬけしていて、しかも色気をもっていること。」や「すぐれたもの。」の観念が生じ、引用商標2からは「よりあつまる。あつめる。あつまり。」の観念が生じるものであるから、両商標は、観念上、紛れるおそれはない。 」

 

 そうすると、

 

「称呼において共通する場合があるとしても、観念において紛れるおそれはなく、外観において明らかな差異を有するものであるから、」

 

 非類似の商標とされました。

 

 

 今回は、称呼が共通する商標の類否が問題となりました。

 

 称呼が共通していても、外観や観念で識別できる場合には非類似になる場合があります。

 

 外観や観念を異ならせることが真似とは言わせないツボになります。

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