ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6210015号:「CRESILON」、指定商品・役務:第5類の各商品の商標は、

 

(1)登録第685939号商標:

 

 「CHRYSRON」の欧文字及び「クリスロン」の片仮名を二段に横書きしてなる構成

 

(2)登録第1584572号商標:「クリスロン」

 

(3)登録第1584573号商標:「CHRYSRON」

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2018-004092)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標は、

 

「一般的な辞書等に採録された成語ではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないから、特定の観念を生じることのない造語とみるのが相当である。」

 

 そして、

 

「特定の語義を有しない欧文字からなる商標については、我が国において広く親しまれている英語風又はローマ字風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるから、本願商標は、その構成文字に相応して、「クレシロン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 一方、引用商標1の

 

「文字は、一般的な辞書等に採録された成語ではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないから、特定の観念を生じることのない造語とみるのが相当である。」

 

 また、

 

「下段の片仮名部分は、上段の欧文字部分の読みを表したものと理解されるものであるから、引用商標1は、「クリスロン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 引用商標2の

 

「文字は、一般的な辞書等に採録された成語ではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないから、特定の観念を生じることのない造語とみるのが相当である。」

 

 したがって、

 

「その構成文字に相応して、「クリスロン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 また、引用商標3の

 

「文字は、一般的な辞書等に採録された成語ではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないから、特定の観念を生じることのない造語とみるのが相当である。」

 

 そして、

 

「特定の語義を有しない欧文字からなる商標については、我が国において広く親しまれている英語風又はローマ字風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるから、引用商標3は、その構成文字に相応して、「クリスロン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 

 そこで、それぞれ比較すると、

 

「引用商標1とは、その構成全体の比較はもとより、欧文字部分の比較においても構成文字を異にするものであり、」

 

 また、

 

「引用商標2とは、文字種が異なるものであり、」

 

 さらに、

 

「引用商標3とは、構成文字を異にするものであるから、」

 

「引用商標とは、外観上、明確に区別できるものであり、相紛れるおそれはない。」

 

 また、

 

 「本願商標から生じる「クレシロン」との称呼と引用商標から生じる「クリスロン」の称呼とを比較すると、共に5音という比較的短い音構成にあって、「レシ」と「リス」の2音を異にするものであるから、この差異が称呼全体に与える影響は大きく、」

 

「称呼上、相紛れるおそれはない。」

 

 さらに、

 

「引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができない。」

 

 したがって、

 

「観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、両商標が需要者に与える印象、記憶等を総合してみれば、両商標は、非類似の商標というのが相当である。」

 

 とされました。

 

 

 今回は、商標の一部が共通する商標の類否が問題となりました。

 

 一部が共通していても、短い構成のものであれば、その他の違いが目立ちます。

 

 異なる部分を少しでも入れて目立たせることが真似とは言わせないツボになります。

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