ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6090031号:「ARCHES」、指定商品等:第16類の各商品の商標は、

 

 登録第5738568号: 「Arch」(「A」の欧文字の左側部分及び「h」の欧文字の右側部分に丸みを持たせた態様で表してなる。)の欧文字,及び該欧文字の中間に位置する「rc」の欧文字の上部に「アーチ」の片仮名を配してなる構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2017-018245)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は,広く知られている「アーチ(弓形)」の意味を有する英語「ARCH」の複数形と認識され,該構成文字から,「アーチズ」の称呼及び「複数のアーチ(弓形)」の観念が生じるものである。

 

 また、

 

「取引の実際においては,「アルシェ」と片仮名で併記されていることが認められるから,これよりは,「アルシェ」の称呼をも生じるものといえる。」

 

 

 一方、引用商標の

 

「「Arch」及び「アーチ」の各文字は広く一般に知られている語であって,該構成文字から「アーチ」の称呼及び「(一つの)アーチ(弓形)」の観念が生じるものといえる。」

 

 そこで、両者を対比すると、

 

「外観においては,両商標は,欧文字部分だけで比較しても,その書体,末尾の「ES」の文字の有無という点において明らかに相違するし,構成全体で比較すれば,更に「アーチ」の片仮名の有無という違いもあることから,顕著な差異を有するものであり,外観上,明確に区別できるものである。 」

 

 称呼は、

 

「本願商標から生じる「アーチズ」の称呼と引用商標から生じる「アーチ」の称呼とは,語尾において「ズ」の音の有無に差異を有するところ,」

 

「該「ズ」の音は,有声の歯茎摩擦音として調音されるものであって,語尾に位置するとしても,比較的強く響く音となり,明瞭に聴取され得るものとなることからすれば,その音の有無は十分に聴別し得るものであり,」

 

「かつ,3音と4音という比較的短い音構成からなる両称呼に少なからず影響を及ぼすというのが相当であるから,それぞれを称呼するときは,全体の語調,語感が相違したものとなり,互いに聴き誤るおそれはないというべきである。」

 

「また,本願商標から生じる「アルシェ」の称呼と引用商標から生じる「アーチ」の称呼は,語頭音「ア」の音を共通にするも,他のすべての音に差異を有するものであるから,明確に聴別できる。」

 

 観念は、

 

「本願商標から生じる観念は「複数のアーチ(弓形)」であり,引用商標から生じる観念は「(一つの)アーチ(弓形)」あることから,両者は,観念上近似するものである。」

 

 そうすると、

 

「観念上近似するとしても,外観において顕著に相違し,称呼においても容易に聴別できるから,」

 

 互いに非類似の商標とされました。

 

 

 今回は、観念が近い商標の類似が問題となりました。

 

 観念が近似する場合も類似となりますが、今回は。外観や称呼の違いが大きいとされました。

 

 称呼や外観の違いが真似とは言わせないツボになります。

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