ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6088107号:「PATTO」、指定商品等:第6,9,11,20,21,22,24,35,37,42類の各商品役務の商標は、

 

 登録第2624251号:「PAT」

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2018-003806)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「欧文字は一般の辞書等には掲載がなく,また,本願の指定商品を取り扱う分野において特定の意味合いを表す語として使用されている実情も見受けられないことから,特定の意味を有しない造語を表したものといえる。」

 

 そして、

 

「特定の語義を有しない欧文字からなる商標については,我が国において広く親しまれている英語風又はローマ字風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるから,」

 

「その構成文字に相応して,「パット」の称呼が生じるものである。」

 

 以上によれば、

 

「「パット」の称呼が生じ,特定の観念は生じないものと認められる。」

 

 

 一方、引用商標は

 

「その構成各文字に相応してアルファベット読みにした「ピイエイティ」の称呼を生ずるものであるが,該欧文字は「(物を)軽くたたく」(小学館 ランダムハウス英和大辞典)の意味を有する,我が国において慣れ親しまれた英語「pat」の語とつづりを同じくするものであるから,」

 

「「パット」の称呼及び,「(物を)軽くたたく」の観念も生じるものである。」

 

 そこで、両者を対比すると、

 

「両商標は,語頭から「PAT」の文字を共通にするものの,語尾の「TO」の有無の差異により,外観において,判然と区別することができるものである。 」

 

 また、

 

「本願商標から生じる「パット」の称呼と,引用商標から生じる複数の「ピイエイティ」又は「パット」の称呼とは,「パット」の称呼を共通にする場合と異なる場合があるといえる。」

 

 さらに、

 

「本願商標から特定の観念が生じないのに対し,引用商標1からは,「(物を)軽くたたく」の観念をも生じるものであるから,両商標は,観念上,相紛れるおそれがあるとはいえない。」

 

 そうすると、

 

「複数ある称呼の中の1つである「パット」の称呼を共通にする場合があるとしても,外観においては,判然と区別し得るものであり,また,観念においても相紛れるおそれがあるとはいえないから,」

 

「その外観,称呼及び観念によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,両商標をそれぞれ同一又は類似の商品に使用しても,その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当であり,両商標は,非類似の商標というべきである。」

 

 とされました。

 

 

 今回は、称呼同一の商標の類似が問題となりました。

 

 称呼が同一であっても外観や観念で大きな違いや比較ができない場合には非類似となる例が多くなりました。

 

 称呼か外観を大きく異ならせて観念が比較できないようにすることが真似とは言わせないツボになります。

「PATTO」はこうして商標登録された関連ページ

メディキノコはこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「バケッ塔」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「ハウスブレーン」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「XDSKIN」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「プロシャワー 」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「ドクターフィッシュカフェ」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「Veeco」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「jna」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「IGUIDE」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「オルガノサイエンス」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「LASEE」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「プロテアス」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。