ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6067342号:「i:na」の文字をデザイン化された太文字の筆記体で大きく横書きし,その「n」の文字の下に近接して,「イーナ」の片仮名を小さく横書きした構成、指定商品:第16類の各商品の商標は、

 

 登録第3206461号:

 

 「イイナ」の片仮名と「EANA」の欧文字とを近接して上下二段に横書した構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2018-000190号)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「構成中,「i:na」及び「イーナ」の文字は,後者が前者に近接して小さく表されており,後者が前者の読みを表すものであることが明らかであるから,」

 

「「イーナ」の称呼が生じるものといえる。

 

 観念についてみると,

 

「「i:na」は,特定の意味を持たない造語と認められ,また,同じく「イーナ」は,「i:na」の読みを表すものであることが明らかであるから,特定の観念が生じないというべきである。」

 

 したがって,

 

「「イーナ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。」

 

 一方、引用商標の

 

「構成中,「EANA」及び「イイナ」の文字は,後者が前者に近接して表されており,後者が前者の読みを特定したものと無理なく理解できるから,」

 

「「イイナ」の称呼が生じるものといえる。」

 

 観念についてみると,

 

「「EANA」は,特定の意味を持たない造語と認められ,また,同じく「イイナ」は,「EANA」の読みを表すものであるから,特定の観念が生じないというべきである。」

 

 したがって,

 

「「イイナ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。」

 

 そこで両者を対比すると、外観は、

 

「本願商標は,欧文字3字と1つの記号(:)を顕著に表してなるものであるから,引用商標の構成全体並びに欧文字4字及び片仮名3字のいずれとも外観は明らかに相違し,その相違の程度は顕著であるものと認められる。」

 

 称呼は、

 

「「健康」及び「習慣」の2つの語からなると理解されるものであるから、両者は、異なる構成からなるものというのが相当であり、外観上、判然と区別し得るものといえる。」

 

 次に、称呼においては、

 

「本願商標から生じる「イーナ」の称呼と,引用商標から生じる「イイナ」の称呼とは,実質的に同一の称呼であるといえる。」

 

 観念は、

 

「いずれも特定の観念が生じるものではないから,両者は,観念において比較することはできない。」

 

 そうすると、

 

「称呼が実質的に同一であるとしても,観念において比較することができない上,外観において明らかに相違し,その相違の程度は顕著であるから,これらに基づき両商標が需要者に与える印象,記憶等を総合して考察すれば,」

 

 両者は相紛れるおそれのない非類似の商標とされました。

 

 

 今回は、称呼が同一の商標の類似が問題となりました。

 

 称呼が同一であっても、外観や観念が大きく異なる場合には非類似になる場合もあります。

 

 称呼、外観、観念のうち2つ以上の要素で大きく異ならせることが真似とは言わせないツボになります。

「i:na」はこうして商標登録された関連ページ

メディキノコはこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「バケッ塔」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「ハウスブレーン」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「XDSKIN」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「プロシャワー 」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「ドクターフィッシュカフェ」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「Veeco」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「jna」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「IGUIDE」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「オルガノサイエンス」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「LASEE」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「プロテアス」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。