ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第5330718号:アデカリアソープ、指定商品:第1類「界面活性剤,その他の化学品」は、

 

登録第4882561号商標:「REASORB」

 

と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2009-007872号)が請求されました。

 

 審判では、本商標の各構成文字は同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で外観上まとまりよく一体的に構成されているものであり、これより生ずる「アデカリアソープ」の称呼も、一連に称呼し得るものであるから、

 

 たとえその構成中の「アデカ」の文字が、社名である「株式会社ADEKA」の「ADEKA」を片仮名で表したものであるとしても、「アデカ」と「リアソープ」に分断して認識よりは、構成全体をもって、一体不可分の造語として認識、把握されるものである、としました。

 

 なので、

 

 この商標からは、その構成文字全体に相応する「アデカリアソープ」の称呼のみを生ずるものとしました。

 

 一方、引用商標は、「REASORB」の構成文字よりは、「リアソーブ」「レアソーブ」「リアソルブ」「レアソルブ」の称呼を生ずる

 

 として、称呼非類似として引用商標とは非類似であると判断されました。

 

 

 今回は、社名を含む全体構成から社名とそれ以外の部分とが切り離されて認識されるかどうか、が問題となりました。

 

 でも、いくら社名を含んでいたとしても、各構成文字が同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で外観上まとまりよく一体的に構成されているもので、一体不可分の造語となっていれば、わざわざ分断して認識するようなことはしません。

 

 一体感を持たせることが社名を含む商標の場合でも真似とは言わせないツボになります。

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