ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6019518号:「tatamize」、指定商品:第27類の「畳類,敷物,壁掛け(織物製のものを除く。),洗い場用マット,壁紙」の商標は、

 

 登録第5792731号商標:「タタミーゼ」

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2017-016291号)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は、一般的な辞書に掲載がなく、また、特定の意味合いを有する語として知られているとも認められないものであるから、これを称呼する場合には、我が国において親しまれたローマ字表記又は英語における発音に倣って称呼されるとみるのが相当である。」

 

 そうすると、

 

「その構成文字に相応して、「タタミゼ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 

 一方、引用商標の

 

「文字は、一般的な辞書に掲載がなく、また、特定の意味合いを有する語として知られているとも認められないものである。」

 

 そうすると、

 

「その構成文字に相応して、「タタミーゼ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 

 そこで、両者を対比すると、

 

「その構成文字種及び文字数のいずれも異にするものであるから、外観において相紛れるおそれのないものである。」

 

 つぎに、称呼においては、

 

「本願商標から生じる「タタミゼ」の称呼が4音からなり、各音が強弱の差なく平坦に発音されるのに対し、引用商標から生じる「タタミーゼ」の称呼は5音からなり、長音を伴う「ミ」の音にアクセントが置かれ抑揚をつけて発音され、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調が相違したものとなるから、」

 

「称呼において相紛れるおそれのないものである。」

 

 観念については、

 

「いずれも特定の観念を生じないものであるから、比較できない。」

 

 そうすると、

 

「観念において比較できないものであるとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、」

 

 両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標であるとされました。

 

 

 今回は、称呼が共通すると思われる商標の類似が問題となりました。

 

 日本では、アルファベットがあれば、ローマ字読み又は英語読みが一般です。

 

 ローマ字読みや英語読みでは異なるようにすることが、真似とは言わせないツボになります。

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