ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第5941576号: 「Fulltech」の欧文字を横書きしてなる構成、指定商品・役務:第35類の各役務の商標は、

 

(1)登録第2125527号商標:特徴的に表した「T」の文字を含む「FluTec」の欧文字を書してなる構成

 

(2)国際登録第1141942号商標:「Flutec」の欧文字を書してなる構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2016-019222号)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は、辞書等に載録のない語であって、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるものである。」

 

 してみれば、
「その構成文字に相応して、「フルテック」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 一方、引用商標1、2は、

 

「辞書等に載録のない語であって、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるものである。」

 

「そして、特定の語義を有しない造語にあっては、これに接する取引者、需要者をして、我が国において広く親しまれている英語の読みに倣って称呼されるとみるのが自然であるから、引用商標の語頭の「Flu」の文字部分は、例えば、「Flu」の綴りを語頭に有し、管楽器の「フルート」を意味する英単語の「Flute」
が「フルート」と発音されることを踏まえると、「フルー」との称呼を生じるというのが相当であり、引用商標からは、「フルーテック」の称呼を生じるものである。」

 

 してみれば、

 

「その構成文字に相応して「フルーテック」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 そこで、両者を対比すると、外観については、

 

「それぞれの構成文字、構成文字数、構成態様及び色彩の有無において、両者は明らかに相違するものであるから、外観上、判然と区別し得るものである。」

 

 称呼は、

 

「両者は、「フル」及び「テック」の4音を共通にし、相違する点は、第2音の「ル」に長音(ー)を伴うか否かの差異にすぎないものであるから、称呼上、近似する面があることは否定できない。」

 

「しかしながら、差異音である長音(ー)は、第2音の「ル」を長く引き延ばして発するため、促音を含む4音及び促音と長音を含む5音からなる共に比較的短い両称呼においては、それぞれの音調、音感が相違し、称呼上、聴別できるものである。」

 

 観念は、

 

「両者は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することはできず、相紛れるおそれはない。」

 

 よって、外観、称呼及び観念において、互いに類似しない非類似の商標とされました。

 

 

 

 今回は、称呼が近似する商標の類似が問題となりました。

 

 でも短い構成の場合、長音の有無でも称呼の差異を生み出す場合があります。

 

 短い構成では1文字違いでも真似とは言わせないツボになります。

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