ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第5903350号:「BRINX」、指定商品・役務:第9類の「イヤホン及びヘッドホン」の商標は、

 

 登録第5666366号:

 

 欧文字「BLINKs」(「s」は「K」に比して横幅が約半分、縦幅が約四分の三。以下同じ。)の右側に、中央が丸形に白抜きされた、きらめく光を表したような小さな黒色の図形(以下「図形部分」という。)を配してなる構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2016-010474号)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は、英和辞書等に記載のないものであることから、特定の意味を想起させることのない造語として認識されるものである。」

 

「また、特定の意味合い又は特定の読みを想起しない本願商標のような綴りの欧文字からなる場合、これに接する取引者、需要者は、我が国において広く親しまれている英語読みに倣って称呼されるとみるのが相当である。」

 

 そうすると、この商標からは

 

「「ブリンクス」の称呼を生ずると認められ、また、特定の観念を生ずることのないものである。」

 

 一方、引用商標の

 

「構成中の図形部分が丸形の白抜きを有するほかは、全体が黒一色で統一されていることや、図形部分は、他の欧文字よりも小さく書された欧文字「s」の右斜め上に添えるように小さく表されていることなど、欧文字部分と図形部分の色や大きさ、配置のバランスから、全体としてまとまった印象を強く与えるものである。」

 

 また、

 

「その構成中の「BLINKs」の欧文字が、「まばたき、きらめき、光の明滅」等を意味する英語「blink」の複数形として辞書等に記載が認められる「blinks」と綴りを同じくするものであること及びその構成中の図形部分が上記のとおり「きらめく光」を表したような態様であることも相まって、全体構成から、「きらめき、光の明滅」程の意味合いを認識することもあるといい得る。」

 

 そうすると、

 

「その構成文字に相応して、「ブリンクス」の称呼を生ずるものであり、「きらめき、光の明滅」程の意味合いを認識することもあるといえるものである。」

 

 そこで両者を対比すると、

 

「両商標は、「ブリンクス」の称呼を共通にするものである。」

 

 外観は、

 

「両商標は、「B」、「I」、「N」の3文字を共通にするものの、全体を構成する文字数が5文字と6文字で異なること、また、2文字目の「R」と「L」及び末尾の「X」と「Ks」において相違すること、さらに、図形の有無の差異を有することからすれば、外観上、判然と区別し得るものである。」

 

 観念は、

 

「本願商標が特定の観念を生ずることがないものであるのに対して、引用商標は、「きらめき、光の明滅」程の意味合いを認識することもあるといえるものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれのないものである。」

 

 よって、

 

「称呼を共通にするとしても、外観においては、判然と区別し得るものであり、また、観念においても、相紛れるおそれはないものであるから、その称呼、外観及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標である」

 

 とされました。

 

 

 今回は、称呼が共通する商標の類似が問題となりました。

 

 称呼が共通していっても外観や観念が大きく異なるものは非類似とされる場合が多くなりました。

 

 共通するものがあっても他をできるたけ異ならせることが真似とは言わせないツボになります。

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