ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第5901352号:「mmap」の欧文字を、両端の「m」及び「p」の文字を青色により、中央の「ma」(「a」の文字は右下部分が表されていない。)の文字をオレンジ色により一連に横書きし、その下段に「エムエムエーピー」の片仮名を上段の欧文字に比較してやや小さく黒字で横書きしてなる構成、指定商品・役務:第9類の各商品の商標は、

 

 登録第5502321号:「M−MAP」

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2016-010554号)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「下段の片仮名は、上段の欧文字の読みを特定したものと理解するのが自然であることから、」

 

「その構成文字に照応して、「エムエムエーピー」の称呼を生じ、また、該両文字は、辞書等に掲載のない一種の造語と認められるから、特定の観念を生じないものである。」

 

 一方、引用商標は、

 

「「M」及び「MAP」の欧文字を「−(ハイフン記号)」で結合して「M−MAP」と横書きしてなるところ、その構成中の「MAP」の欧文字部分は、「地図」の意味を有する英語として広く親しまれた語であることから、引用商標からは、その構成文字全体に照応して、「エムマップ」の称呼を生じ、」

 

「また、該文字は、辞書等に掲載のない一種の造語と認められるから、特定の観念を生じないものである。」

 

 そこで、両者を対比すると、

 

「片仮名の有無、色彩の有無、欧文字の大文字と小文字及びハイフン記号の有無という差異を有するものであるから、本願商標と引用商標とは、外観において、明確に区別し得るものである。」

 

 次に、

 

「本願商標からは「エムエムエーピー」の称呼を生ずるのに対し、引用商標が「エムマップ」の称呼を生ずるものであるところ、両称呼はその音数及び音構成において明らかな差異を有するものであるから、両者は、それぞれを一連に称呼しても、称呼上、互いに聞き誤るおそれはない。」

 

 観念は、

 

「共に特定の観念を生じないものであるから、両商標は、観念において比較することができないものである。」

 

 よって、

 

 外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標とされました。

 

 

 今回は、一部の構成が共通する商標の類似が問題となりました。

 

 英文字+カタカナ入りで、カタカナが英文字の読みを表す商標の場合、それが自然であればその商標の称呼を表すとされる場合が多いです。

 

 どうしても称呼を特定したい場合には、その読み方を記載してしまうことが真似とは言わせないツボになります。

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