ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第5787101号:デザイン化された「TAKA」の欧文字からなる構成、指定商品・役務:第25類の各商品・役務の商標は、

 

 登録第5583490号商標:その構成中の中央に,丸に鬼蔦の家紋を顕著に表し,その家紋を挟んで,左右均等に羽を模した黒色の図形を配し,左側の羽の図形の内部には白抜きで「TA」の欧文字を,右側の羽の図形の内部には白抜きで「KA」の欧文字を配した構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2015-003319号)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「構成文字に相応して,「タカ」又は「ティーエーケーエー」の称呼を生じるものである。また,「TAKA」の欧文字は,「タカ(バングラディッシュの通貨単位)」の意味を有する英語「taka」(株式会社小学館 ランダムハウス英和大辞典)と同じつづりであるが,」

 

「当該語は,一般の日本人にはなじみのない語であることからすれば,本願商標からは,特定の観念を生じないというべきである。」

 

 一方、引用商標の

 

「図形部分からは,特定の称呼は生じないのに対し,観念については,図形部分の構成中,中央に顕著に表された家紋より「丸に鬼蔦の家紋」の観念を生じるものである。」

 

「そして,その構成中の左右に配された「TA」及び「KA」の欧文字からは,「ティーエー・ケーエー」の称呼を生じ,共に欧文字2文字からなる,辞書等に載録のないものであるから,引用商標は,その構成全体に相応して,「ティーエー・ケーエー」の称呼を生じ,「丸に鬼蔦の家紋」の観念を生じるものである。」

 

 そこで、引用商標と対比すると、

 

「両者は外観において大きく異なるものである。」

 

 称呼は、

 

「本願商標から生じる「タカ」の称呼と,引用商標から生じる「ティーエー・ケーエー」の称呼とは,その構成音数が2音である本願商標と,長音を含む音数が9音である引用商標とでは,聞き誤るおそれはなく,聴別し得るものである。」

 

「次に,本願商標から生じる「ティーエーケーエー」の称呼と,引用商標から生じる「ティーエー・ケーエー」の称呼とは,本願商標から生じる「ティーエーケーエー」の称呼は区切れがなく一連に称呼されるのに対し,引用商標から生じる「ティーエー・ケーエー」の称呼は,「ティーエー」と「ケーエー」とを一拍区切って称呼する点において差異を有するものであるが,構成音を共通とすることから,両者は全体として類似する称呼といえる。」

 

 観念は、

 

「本願商標は,特定の観念を生じないのに対して,引用商標は,その構成より「丸に鬼蔦の家紋」の観念を生じるものであるから,両者は,観念において類似するとはいえない。」

 

 よって、

 

「本願商標から複数生ずる称呼のうち,一の称呼である「ティーエーケーエー」が,引用商標から生ずる称呼と類似するとしても,外観においては明らかに区別できるものであり,観念においても類似するものではない」

 

 

 として、非類似の商標とされました。

 

 

 

 今回は、一部の称呼が共通する商標の類否が問題となりました。

 

 一部の称呼が共通する商標であっても、全体を総合的に判断してこれに接した人に混同が生じなければ非類似となります。

 

 称呼や観念、外観のうち、少なくとも2つを異ならせることが真似とは言わせないツボになります。

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