ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第5745938号:「SURGE」、指定商品・役務:第10類「医療用手袋,医療用機械器具,家庭用電気マッサージ器」の商標は、

 

 登録第5084809号商標:「サージマット」

 

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2014-012474号)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は、「大波、うねり」の意味を有する英語であり、その構成文字に相応して「サージ」の称呼を生じ、該英単語の有する意味の観念を生じるものである。」

 

 一方、引用商標の

 

「構成文字は、同じ書体、同じ大きさをもって、等間隔に表されており、外観上まとまりよく一体的に看取、把握し得るものであって、その構成文字全体から生じる「サージマット」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。」

 

 なので、

 

「引用商標は、その構成中に「マット」の文字を有するものであるとしても、かかる構成においては、該文字部分が商品の普通名称を表示するものとして直ちに認識されるとはいい難く、」

 

「また、殊更、該文字部分を捨象し、その構成中の「サージ」の文字のみが取引に資されるとみるべき特段の事情は見いだせないものであるから、その構成文字全体をもって、特定の語義を有することのない一連の造語を表したものと認識、把握されるというのが相当である。」

 

 したがって、引用商標は

 

「その構成文字全体に相応する「サージマット」の称呼のみを生ずるものであり、特定の観念は生じないものである。」

 

 として,本願商標と引用商標とが称呼及び観念を共通にする類似の商標という判断は不当であるとされました。

 

 

 

 今回は、組合せ商標の類否が問題となりました。

 

 引用商標のほうが組合せ商標の場合も、解釈は同じです。

 

 やはり、組合せ商標の一部と同一の文字構成であっても、その部分が特に認識されるようなことがなければ、一体の商標として認識されます。

 

 一部が類似していても全体で異ならせることが真似とは言わせないツボになります。

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