ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第5623200号:「DDI Simulator」、指定商品・役務:第9類の「薬物間相互作用の予測のための電子計算機用プログラム 」の商標は、

 

登録第2214407号商標、登録第2214409号商標、登録第4568533号商標:「DDI」を含む構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2013-008237号)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標は、

 

「その構成中、「DDI」の文字と「Simulator」の文字との間に1文字程度の間隔があるものの、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさにより、外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、その構成全体から生じる「ディディアイシミュレーター」の称呼もやや冗長であるとしても、よどみなく一連に称呼し得るものである。」

 

「そして、その構成中の「DDI」の文字は、学習用の辞書等には載録のない語であって、「Simulator」の文字は、「模擬実験[操縦]装置」を意味する語ではあるものの、本願の指定商品との関係においては、商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに認識されるとはいい難く、」

 

「また、かかる構成においては、殊更に「Simulator」の文字部分を捨象し、その構成中の「DDI」の文字部分のみをもって取引に資されるとみるべき特段の事情も見いだし得ない。」

 

 そうすると、

 

「その構成文字全体をもって、特定の意味合いを想起することのない一連一体の造語として認識されるというのが相当であるから、その構成文字全体に相応して、「ディディアイシミュレーター」の一連の称呼のみを生じるものであって、特定の観念を生じることのないものである。」

 

 

 として、非類似とされました。

 

 

 今回は、複数うの語句が結合した商標の一部が共通する商標の類否が問題となりました。

 

 語句間に一文字程度の間隔があっても、そんなに長い文字数でなく、同じ書体、同じ大きさにより、外観上まとまりよく一体的に表した商標は、その構成全体をもって不可分一体のものとして認識、把握されます。

 

 まとまりよく構成させることが真似とは言わせないツボになります。

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