ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第5509717号:「ARUCO」、指定商品は第9類「映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク・ビデオテープ及び
DVD,ダウンロード可能な映像,ダウンロード可能な電子書籍,電子出版物」、第16類「印刷物」は、

 

 登録第5066848号商標:「Allco」

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2011-021275号)が請求されました。

 

 審判では、まず、この商標の文字は、辞書等に記載のない語であり、特定の意味を有しない造語といえるものである、とし、

 

 そして、特定の意味を有しない造語からなる欧文字にあっては、看者をして、我が国において広く親しまれているローマ字又は英語の読みに倣って発音されるというのが相当であるから、本願商標は、その構成文字に相応して、「アルコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである、としました。

 

 一方、引用商標は、我が国で親しまれている英語「all」を「オール」と発音することを考慮すれば、引用商標に接した取引者、需要者は、引用商標の構成中の「All」の文字部分を「オール」と発音し、その構成文字全体を「オールコ」と称呼するとみるのが自然である、とし、

 

 そうとすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「オールコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである、としました。

 

 

 そこで、それぞれの類否を検討すると、

 

 

 「アルコ」の称呼と引用商標から生ずる「オールコ」の称呼とを比較すると、両称呼は、その音構成及び構成音数において明らかな差異を有するものであるから、明瞭に聴別できるものである。

 

 両商標は、共に造語からなるものであるから、観念において比較することはできず、外観上も前記のとおりであるから、区別し得る差異を有するものである。

 

 とした上で、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない、

 

 として、全体として非類似であると判断されました。

 

 

 今回は、「Allco」からどういう称呼が生じるか、が問題となりました。

 

 特定の意味を有しない造語からなる欧文字にあっては、日本では広く親しまれているローマ字又は英語の読みに倣って発音されるというのが一般的な考え方です。

 

 ローマ字又は英語の読みで違いを出すことが、真似とは言わせないツボになります。

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