登録第6678923号:「Xard」、指定商品・役務:第9,42類の各商品・役務の商標は、

 

 登録第3249800号商標:

 

 「ZARD」(「Z」の文字の中央には波形上の横棒を付している。以下同じ。)の欧文字を横書きしてなる構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2022-007919が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は、一般の辞書等に載録された特定の意味を有する語ではなく、また、本願の指定商品との関係において、特定の意味合いを表す語として一般に使用されているような事情はないため、これよりは特定の観念は生じないものであって、特定の語義を有しない欧文字よりなる語は、我が国において広く親しまれているローマ字風又は英語風の発音をもって読まれるのが一般的といえる。」

 

そうすると、

 

「「Xard」の文字をローマ字風又は英語風に発音した「エクサード」の称呼が生じると認められる。」

 

したがって、

 

「その構成文字に相応して、「エクサード」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。」

 

 

一方、引用商標の

 

「「ZARD」の欧文字は、一般の辞書等に載録された特定の意味を有する語ではなく、また、引用商標に係る指定商品との関係において、特定の意味合いを表す語として一般に使用されているような事情はないため、これよりは特定の観念は生じないものであって、特定の語義を有しない欧文字よりなる語は、我が国において広く親しまれているローマ字風又は英語風の発音をもって読まれるのが一般的といえる。」

 

そうすると、

 

「「ZARD」の欧文字をローマ字風又は英語風に発音した「ザード」の称呼が生じると認められる。」

 

したがって、

 

「その構成文字に相応して、「ザード」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。」

 

そこで、両者を対比すると、

 

「外観において、両商標は、いずれもアルファベット4字で構成されているとしても、本願商標の語頭の「X」の文字と引用商標の語頭の「Z」の文字は、明らかに相違するものであり、また、書体も明らかに相違する。」

 

 称呼は、

 

「本願商標は、「エクサード」の称呼を生じるのに対し、引用商標は「ザード」の称呼を生じるものであるから、音数が相違するため、明瞭に聴別し得るものである。」

 

 観念は、

 

「いずれも特定の観念を生じないものであるから、これらの観念を比較することはできない。」

 

 よって、

 

「観念において比較することはできないとしても、外観において明確に区別し得るものであり、称呼において明瞭に聴別し得ることから」

 

 非類似の商標と判断されました。

 

 

 今回は、一部の構成が共通する商標の類似が問題となりました。

 

 一部の構成が共通しても、外観や称呼、観念で区別できれば非類似となります。

 

 区別できる要素を増やすことが真似とは言わせないツボになります。

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