登録第6596572号:「KAIKA」の欧文字を手書き風の特徴ある書体で横書きしてなる構成、指定商品:第3類の「化粧品,頭髪用化粧品,髪油」の商標は、

 

 登録第5730737号商標:「CAICA」の欧文字と「カイカ」の片仮名を上下二段に横書きしてなる構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2021-010899)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は辞書等に掲載のないものであって,特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として理解されるものである。」

 

そして、

 

「特定の語義を有しない欧文字からなる商標については,我が国において広く親しまれているローマ字読み又は英語風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるから,」

 

「その構成文字に相応して「カイカ」の称呼を生じるものである。」

 

したがって、

 

「その構成文字に相応して,「カイカ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。」

 

一方、引用商標の

 

「下段の「カイカ」の文字は,上段の「CAICA」の欧文字の読みを片仮名表記したものと容易に認識できるものである。」

 

そして、

 

「構成中,上段の「CAICA」の欧文字は,辞書等に掲載のないものであって,特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として理解されるものである。」

 

そうすると、

 

「その構成文字に相応して,「カイカ」の称呼を生じ,特定の観念は生じないものである。」

 

そこで、両者を比較すると、

 

「両者は,欧文字の読みを特定する片仮名の有無という差異に加え,」

 

「欧文字部分においても,語頭及び4文字目において,「K」と「C」の文字の差異を有するものであること,本願商標が手書き風の特徴ある書体で表されているのに対し,引用商標は一般的な書体で表されていることという差異を有するものであるから,外観上,判然と区別し得るものである。」

 

 称呼は、

 

「「カイカ」の称呼を共通にするものである。」

 

 観念は、

 

「共に特定の観念を生じないから,比較することはできない。」

 

 したがって、

 

「称呼を共通にするものの,観念において比較することができない上,外観において,判然と区別し得るものであって,かかる外観における差異を称呼の共通性が凌駕するとはいい難く,」

 

 非類似の商標と判断されました。

 

 今回は、称呼が共通する商標の類似が問題となりました。

 

 称呼が共通していても、外観や観念で相紛らわしくなければ、非類似となることがあります。

 

 外観や観念で違いを出すことが真似とは言わせないツボになります。

「KAIKA」はこうして商標登録された関連ページ

メディキノコはこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「バケッ塔」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「ハウスブレーン」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「XDSKIN」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「プロシャワー 」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「ドクターフィッシュカフェ」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「Veeco」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「jna」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「IGUIDE」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「オルガノサイエンス」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「LASEE」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「プロテアス」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。