登録第6587338号:「強度ウスカル」、指定商品:第9類の「眼鏡,眼鏡の部品及び附属品」の商標は、

 

 登録第5813707号商標:「ウスカル」

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2021-013331)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は、同書、同大、等間隔に外観上まとまりよく一体に表されており、本願商標の構成全体から生じる「キョウドウスカル」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。」

 

そして、

 

「たとえ、その構成中の「強度」の文字が、「1 強さの程度。2 度の強いこと。」を意味する語(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)であるとしても、かかる構成においては、当該文字部分が、その指定商品の品質や用途、その他の特徴を具体的に表示するものとして直ちに理解できるものとはいい難いから、」

 

「その構成全体をもって、一体不可分のものとして認識し、把握されるとみるのが相当である。」

 

さらに、

 

「構成中「ウスカル」の文字部分のみが取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情は見いだせない。」

 

 したがって、

 

「中「ウスカル」の文字部分を分離抽出」されることはないので、非類似の商標と判断されました。

 

 今回は、商標の一部が共通する商標の類似が問題となりました。

 

 構成の一部が共通していても共通部分を抽出して識別できない場合には非類似となる場合があります。

 

 一体の構成にすることが真似とは言わせないツボになります。

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