登録第6567359号:「KAP88」、指定商品:第6類の「金型用の鋼,その他の工具鋼」の商標は、

 

 登録第6295315号商標:

 

 「KAP」の文字と図形との組み合わせからなる構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2021-015353)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「構成各文字は同じ書体、同じ大きさ、等しい間隔で外観上まとまりよく一体的に表されており、」

 

「「ケイエイピーハチハチ」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。」

 

そして、

 

「取引者、需要者は、本願商標の構成全体をもって、一体不可分のものとして認識し、把握するとみるのが相当である。」

 

また、

 

「「KAP」の文字部分のみが取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情は見いだせない。」

 

そうすると、

 

「一体不可分のものであるといわなければならない。」

 

 として非類似の商標と判断されました。

 

 今回は、商標の一部が共通する商標の類似が問題となりました。

 

 商標の一部が共通しても、その部分を分離して認識できる事情がなければ非類似となります。

 

 全体で一体感を持たせることが真似とは言わせないツボになります。

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