ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6311440号:「テラ」の片仮名と「TERA」の欧文字を上下二段に横書きしてなる構成、指定商品:第1類の各商品の商標は、

 

(1)登録第5142437号商標:「TERAフォーム」

 

(2)登録第5618468号商標:「Terra woods」

 

(3)国際登録第825282号商標:

 

 「TERRA‐S」の欧文字を横書きしてなる構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2020-001773)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「「TERA」及びその読みを表した「テラ」の文字は、「1兆倍を表す単位の接頭辞。」(岩波書店「広辞苑第七版」)を意味する語であるから、本願商標からは、当該文字に相応して「テラ」の称呼及び「1兆倍を表す単位の接頭辞。」の観念が生じるものである。」

 

 一方、引用商標1の

 

「「TERA」の文字は「1兆倍を表す単位の接頭辞。」(岩波書店「広辞苑第七版」)を意味する語であり、「フォーム」の文字は、「形式、姿勢(form)」の意味(小学館「例文で読むカタカナ語の辞典」)及び英単語の「foam(泡)」(大修館書店「ジーニアス英和辞典第5版」)の読みを認識させるものであるが、これらを一連に表した「TERAフォーム」の文字は、辞書等に載録されているものではなく、また、特定の意味を表したものと認識させるものともいえないから、特定の観念が生じるものとはいえない。」

 

 したがって、

 

「その構成文字に相応して「テラフォーム」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。」

 

 また、引用商標2の

 

「「Terra」の文字は「土、地」を意味する英語であり、「woods」の文字は「森」を意味する英語(いずれも大修館書店「ジーニアス英和辞典第5版」)であるが、「Terra woods」の語は、英語辞書等に載録されているものではなく、特定の観念は生じないものである。」

 

 したがって、

 

「その構成文字に相応して「テラウッズ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。」

 

 さらに、引用商標3は、

 

「「土、地」を意味する英語「TERRA」(大修館書店「ジーニアス英和辞典第5版」)と欧文字の「S」を「‐」で結合してなるものであり、その構成全体からは、特定の観念は生じないというのが相当である。」

 

 したがって、

 

「その構成文字に相応して「テラエス」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。」

 

 そこで、これらの引用商標と対比すると、

 

「外観においては、その全体を構成する文字及び文字数、「‐」の有無等、その構成態様が明らかに異なるものであり、両者は外観上、判然と区別し得るものである。」

 

 称呼については、

 

「その構成音数及び音構成において明らかな差異を有するものであるから、明瞭に聴別できるものである。」

 

 観念については、

 

「本願商標からは「1兆倍を表す単位の接頭辞。」の観念が生じ、引用商標からは特定の観念が生じないものであるから、両者は観念上、紛れるおそれがないものである。」

 

 よって、

 

「外観及び称呼において相違し、観念において紛れるおそれがないものであるから、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない」

 

 非類似の商標と判断されました。

 

 

 今回は、構成の一部が共通する商標の類否が問題となりました。

 

 構成の一部が共通していても、全体として識別できる場合には非類似になります。

 

 全体で異なるような構成にすることが真似とは言わせないツボになります。

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