ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6227062号:「hinata」、指定商品・役務:第3、5、11類の各商品の商標は、

 

 登録第5821970号商標:

 

 縦長長方形の枠内に外側から中心部に向かって黄色からオレンジ色に変化する三重の環状の円図形を描き,その下部に,「hinata」の欧文字とやや小さく「MIYAZAKI」の欧文字を,それぞれオレンジ色で,横幅を揃えて,上下二段に表してなる構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2019-008849)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は,「日光のあたる方。また,その場所。」の意味を有する「日向(ひなた)」(「広辞苑第6版」岩波書店)をローマ字表記したものと認識できることから,構成文字に相応して「ヒナタ」の称呼及び「日向」(日光のあたる場所)の観念を生じるものである。」

 

 一方、引用商標の

 

「枠内の全体の色彩はオレンジ色系統で揃えられており,文字部分も段を異にする配置であるものの,似通った書体及び大きさで,横幅を揃えて,上下に近接して配置されているもので,構成上まとまりのよい印象を与えるものである。」

 

 そして、

 

「構成中,「hinata」及び「MIYAZAKI」の両文字部分は,特定の構成部分のみが強調されたような構成ではなく,構成上のまとまりのよい印象を与えることや,全体から生じる「ヒナタミヤザキ」の称呼も冗長ではないことを鑑みると,両文字部分を結合して不可分一体の造語を表してなるものと認識,看取されるというべきである。」

 

 したがって、

 

「両文字部分からは,「ヒナタミヤザキ」の称呼が生じ,特定の観念は生じないものである。」

 

 また、

 

「円図形部分からは,特定の称呼及び観念が生じないものである。」

 

 そうすると、

 

「その構成文字に相応して,「ヒナタミヤザキ」の称呼が生じ,特定の観念は生じないものである。」

 

 そこで、両者を比較すると、

 

「外観においては,「hinata」の構成文字が共通するものの,その他の文字部分及び図形部分の有無において明らかな差異があるため,互いの印象は異なったものになる。」

 

 称呼は、

 

「「ヒナタ」と「ヒナタミヤザキ」の音は,語頭の3音が共通するとしても,語尾の4音の有無に差異があるから,互いに聴別することは容易である。」

 

 観念は、

 

「本願商標からは「日向」(日光のあたる場所)の観念が生じるのに対し,引用商標からは特定の観念は生じないから,相紛れるおそれはない。」

 

 したがって、

 

「外観,称呼及び観念の比較において,いずれも相紛れるおそれはないため,」

 

 非類似の商標とされました。

 

 

 今回は、構成の一部が共通する商標の類否が問題となりました。

 

 冗長でなければ一体不可分の構成と判断される場合が多いです。

 

 まとまりよい商標の一部とすることが真似とは言わせないツボになります。

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