ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6217088号:「ヨハク」、指定商品・役務:第35類の各役務の商標は、

 

(1)登録第5849509号商標:

 

 「YOHAKuノート」の文字をペン字風に表してなる構成

 

(2)登録第5849510号商標:「余白ノート」

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2019-003080)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「文字は、カタカナ辞書等の辞書類に載録されている成語とは認められず、また、直ちに特定の意味合いを想起させる語として一般に慣れ親しまれているとも認め難いことからすれば、」

 

「特定の意味を有することのない一種の造語として認識されるものである。」

 

 してみれば、

 

「その構成文字に相応して「ヨハク」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 一方、各引用商標の構成の

 

「文字は、同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体的に表されているものであって、「YOHAKu」又は「余白」の文字のみが強く支配的な印象を与えるものとはいえず、その構成文字の全体からそれぞれ生じる「ヨハクノート」の称呼も、格別冗長ではなく、無理なく一連に称呼し得るものである。」

 

 そして、

 

「「YOHAKuノート」及び「余白ノート」の文字は、それぞれ辞書等に載録のないものであって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものである。」

 

 そうすると、

 

「それぞれその構成中の「ノート」の文字が「ノートブックの略」等の意味(「広辞苑第六版」岩波書店)を有するとしても、かかる構成においては、引用商標に接する取引者、需要者が、「ノート」の文字部分を捨象し、「YOHAKu」及び「余白」の文字部分のみに着目して取引に資されるとみるべき特段の事情は見いだせず、」

 

「構成文字全体をもって一体不可分のものと認識、把握し、取引に資されるものというのが相当である。」

 

 してみれば、

 

「いずれもその構成文字に相応して、それぞれ「ヨハクノート」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 

 そこで、両者を比較すると、外観については、

 

「その構成文字が明らかに異なるものであるから、両商標は、外観上、判然と区別し得るものといえる。」

 

 称呼は、

 

「それぞれの音構成及び構成音数が相違し、称呼上、明瞭に聴別できるものである。 」

 

 観念は、

 

「いずれも特定の観念を生じないから、観念上、比較することができない。」

 

 したがって、

 

「観念において比較できないとしても、外観及び称呼において明確に区別できるものであるから、」

 

 両商標は、非類似の商標とされました。

 

 

 今回は、一部が共通する商標の類否が問題となりました。

 

 一部が共通していても、造語の場合には一体不可分とされることが多く、違いが出てきます。

 

 違う部分が目立ちすぎないような構成にすることが真似とは言わせないツボになります。

「ヨハク」はこうして商標登録された関連ページ

メディキノコはこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「バケッ塔」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「ハウスブレーン」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「XDSKIN」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「プロシャワー 」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「ドクターフィッシュカフェ」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「Veeco」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「jna」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「IGUIDE」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「オルガノサイエンス」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「LASEE」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。
「プロテアス」はこうして商標登録された
商品やサービスのネーミングの際に必要となる、既存の登録商標との差異化を検証、真似とは言わせない、真似させないためのご支援をいたします。