ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第6077877号:上部に2本の曲線からなる図形を描き、その下部に「under」の欧文字を表してなる構成、指定商品:第41、43類の各役務の商標は、

 

 登録第5830243号:「under F」

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2018-002499号)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の

 

「図形部分と文字部分とは、これらを常に一体のものと把握しなければならない特段の事情も見いだせないことからすれば、それぞれが独立して自他役務の識別機能を果たし得るものというべきである。」

 

 そして、

 

「上部の図形部分は、我が国において特定の事物を表したもの又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められず、該図形部分からは特定の称呼及び観念を生じないものであり、下部の「under」の文字部分は、「〜の下に」の意味を有する英語として、一般に知られているものである。」

 

 そうすると、

 

「その構成中の「under」の文字部分に相応して「アンダー」の称呼を生じ、「〜の下に」の観念を生じるものである。」

 

 一方、引用商標は、

 

「同じ書体で、まとまりよく一体的に表され、該文字全体から生じる「アンダーエフ」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。」

 

 また、

 

「構成中「under」の文字部分が、取引者、需要者に対し役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものというべき事情は見いだせない。」

 

 そうすると、

 

「「under F」の構成文字全体をもって、特定の観念を生じない一体不可分の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。」

 

 してみれば、

 

「その構成文字に相応して「アンダーエフ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。」

 

 

 そこで両者を対比すると、外観は、

 

「両者は、その構成態様において明らかな差異を有するものであるから、外観上、明確に区別できるものである。」

 

 称呼は、

 

「本願商標から生じる「アンダー」の称呼と引用商標から生じる「アンダーエフ」の称呼とは、その音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上、明瞭に聴別されるものである。」

 

 観念は、

 

「本願商標からは、「〜の下に」の観念が生じるのに対し、引用商標は、特定の観念を生じないものであるから、両者は、観念上、相紛れるおそれはない。」

 

 として、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標とされました。

 

 

 今回は、一部が共通する商標の類似が問題となりました。

 

 一部が共通していても分離できない構成の商標であれば非類似になる場合があります。

 

 一体感のある商標に対しては真似とは言わせないツボになります。

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