ブランド構築に必要なネーミング・ロゴの検証

登録第5899170号:5つの銀色の花びら状の枠内に同色で真円の輪郭を描き,その内側に青色の背景と共にランプと思しき図形を配し,花びら状の
輪郭の左上の花びらから順に「J」,「N」及び「A」の文字を銀色で書してなる構成、指定商品・役務:第41類の各役務の商標は、

 

(1)登録第5620838号:

 

 横長丸角長方形の枠内に,角を丸めて縦長に図案化した「jna」の文字を表してなる構成

 

(2)登録第5325095号:

 

 白く縁取りされた青色の円内に,背景を白色とする真円状の図形を配し,その中央部分に大きく,角を丸めて縦長に図案化した「jna」の文字を青色で表し,当該文字部分の下の横長帯状図形内に「日本ネイリスト協会認定校」を白抜き文字で書し,青色円内と真円状の図形の間の上部に「Japan Nailist Association」の文字,並びに,その下部に「Authorized Nail School」の文字を白抜き文字で書してなる構成

 

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。

 

 

 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判(不服2016-010030号)が請求されました。

 

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 

 まず、この商標の文字からは、

 

「当該文字部分に相応して,「ジェイエヌエー」の称呼が生じ,特定の観念は生じないというべきである。」

 

 

 一方、引用商標1からは、

 

「その構成文字に相応して「ジェイエヌエー」の称呼が生じ,特定の観念は生じないというべきである。」

 

 引用商標2からは、

 

「その構成文字に相応して「ジェイエヌエー」,「ニッポンネイリストキョーカイニンテーコー」,「ジャパンネイリストアソシエーション」及び「オーソライズドネイルスクール」の称呼が生じ,「jna」の文字部分からは特定の観念は生じず,その余の文字部分全体からは「日本ネイリスト協会の認定した学校」程の観念が生じるというべきである。」

 

 そこで、これらを対比すると、外観は、

 

「図形部分の差異,文字の図案化の有無等から,両者の外観は明らかに相違するものであり,両者は,外観上,明確に区別できるものである。」

 

 次に称呼においては、

 

「「ジェイエヌエー」の称呼において本願商標と引用商標の称呼は共通することがある。」

 

 観念は、

 

「比較することができないから,観念において相紛れるおそれはない。」

 

 してみれば、

 

「「ジェイエヌエー」の称呼を共通にする場合があるとしても,これが外観における顕著な差異を凌駕するものではなく,観念において相紛れるおそれはないものであるから,取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すると,両商標は,これを同一又は類似の役務に使用しても,役務の出所について混同を生じるおそれのない非類似の商標というべきである。」

 

 とされました。

 

 

 今回は、称呼が共通する商標の類似性が問題となりました。

 

 称呼が共通していても、今回のように外観や観念が異なる場合に非類似となる場合もあります。

 

 称呼、外観、観念のうちどれかが共通していても、できるだけ他の要素を異ならせることが真似とは言わせないツボになります。

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